紀伊半島最南部に位置する古座川は、 河口から約27km上流にある七川ダムまで堰が一切なく天然ソ上が豊富な川である。かつては交通の便も悪く、1人で1つの瀬をゆっくり釣れたが、近年は大阪・名古屋方面から高速道路が南部に伸び、交通の便がよくなるとともに釣り人も増えている。
アユの放流量は1.5~2tと少なく、天然ソ上頼みではあるが、冷水病に強い河川で安定した釣果を望めるのも人気が出てきた要因だ。
また、古座川のアユは背ビレの長いものが多く、美しく味もよい。古座川のアユを求めて遠方から訪れる釣り人も少なくない。中流域では国の天然記念物に指定されている全長500m、高さ100mの一枚岩がその雄大な姿を見せてくれる。この一枚岩周辺も優良な釣り場であり、上流にある瀬で初期には好釣果が望める。一枚岩を見上げながら釣るのもなかなかオツなものだ。